英検とCEFRの対応表とは?小学生のレベルの見方とケンブリッジ英語検定との関係

「英検3級って、CEFRだとどのレベルなんだろう」——お子様の英語力を把握しようとすると、英検の「級」、CEFRの「A1・A2」、そしてケンブリッジ英語検定の「Flyers・Key」と、物差しが3つも出てきます。学校の案内やオンラインスクールのサイトでそれぞれ別の物差しが使われているため、対応関係が分からず、お子様の現在地を見失ってしまう保護者の方は少なくありません。

この記事では、まず3つの物差しの違いを整理したうえで、英検協会が公表しているCEFRとの対応関係を1枚の表にまとめます。そのうえで、小学生では何年生でどのレベルが目安になるのか、「級を取ること」と「英語で学べること」はどう違うのかを確認し、最後にLaurus Online Academy(LOA)のレベル体系が英検・CEFR・英国の学年とどう対応しているかをご紹介します。

SHARE THIS ARTICLE

CEFRとは?英検・ケンブリッジ英語検定との違い

CEFR(セファール)とは、Common European Framework of Reference for Languages(ヨーロッパ言語共通参照枠)の略で、欧州評議会が2001年に公開した、外国語の運用能力を測るための国際的な枠組みです1。A1(初級)からC2(熟達)まで6段階に分かれ、各段階が「その言語で何ができるか(Can-do)」で記述されているのが特徴です。特定の試験の名前ではなく、あくまで「物差し」であり、世界中の試験や教材がこの物差しに対応づけられています。

一方、英検(実用英語技能検定)は、公益財団法人日本英語検定協会が実施する国内最大規模の英語試験で、5級から1級まで7つの級(2025年度からは準2級プラスを含む8区分)に分かれています2。結果は合格・不合格で示され、あわせて英検CSEスコアという数値も提示されます。

ケンブリッジ英語検定(Cambridge English Qualifications) は、Cambridge University Press & Assessmentの英語部門であるCambridge Englishが提供する試験で、CEFRの各レベルにそれぞれ試験が用意されています。子ども向けには Pre A1 Starters、A1 Movers、A2 Flyers があり、その上に A2 Key for Schools、B1 Preliminary for Schools と続きます3。試験名にCEFRのレベルがそのまま入っているため、結果とCEFRが直結しているのが特徴です。

比較のポイントCEFR英検ケンブリッジ英語検定
正体能力の「物差し」(枠組み)試験試験
実施主体欧州評議会日本英語検定協会Cambridge English(Cambridge University Press & Assessmentの英語部門)
段階A1〜C2の6段階5級〜1級(+準2級プラス)Pre A1 Starters〜C2 Proficiency
結果の出方合格/不合格+CSEスコア到達レベル(Shieldや合格グレード)。有効期限なし
主に通用する場面国際的な共通言語として日本国内の入試・学校・企業海外の大学・企業・政府機関

つまり、英検とケンブリッジ英語検定はどちらも「試験」であり、CEFRはその両方を並べて比べるための「共通の目盛り」です。 3つを別々の物差しとして覚えるのではなく、「CEFRという目盛りの上に、英検とケンブリッジ英語検定が乗っている」と捉えると、以降の対応表が読みやすくなります。

英検とCEFRの対応表(英検協会の公式対応)

英検協会は、各級の到達目標をCEFRに対応づけて公表しています2。あわせて、文部科学省も大学入試における各種試験の比較資料の中でこの対応を示しています4。ケンブリッジ英語検定は試験名そのものがCEFRを表しているため、同じ表に並べることができます。

CEFR英検ケンブリッジ英語検定おおまかな「できること」
C11級C1 Advanced複雑な話題も含め、学術・専門的な場面で自在に使える
B2準1級B2 First抽象的な話題でも自然に議論できる
B12級B1 Preliminary for Schools身近な話題なら筋道を立てて話し、書ける。海外旅行や学校生活に対応
A2準2級(準2級プラスはA2上位〜B1手前)A2 Key for Schools / A2 Flyers日常の決まった場面で簡単なやりとりができる
A13級・4級・5級A1 Movers/Pre A1 Starters自己紹介など、ごく基本的な表現を理解し使える

英検4級・5級はA1の入門段階に位置づけられており、英検協会の表ではA1として扱われています2。Pre A1 Startersは「A1に至る前の段階」の試験です。

A2 Flyersは子ども向け試験(Young Learners)の最上位で、A2到達を目標とする試験です。LOAでは、英検3級に合格した(A1を固めた)段階から挑戦するクラスとして位置づけています。

英検は級ごとに合格基準が設定されているため、同じ「A1」でも3級と5級では求められる力に幅があります。細かな位置は英検CSEスコアで確認できます2

この表で押さえておきたいのは2点です。

ひとつは、小学生の英語学習は、ほぼ「Pre A1〜B1」の範囲で完結するということ。英検で言えば5級から2級、ケンブリッジ英語検定で言えばStartersからB1 Preliminaryまでが、小学生期に目指す現実的なレンジです。

もうひとつは、A2からB1への段差が大きいということ。CEFRの各段階は等間隔ではなく、A2(日常のやりとり)からB1(筋道を立てて話す・書く)へ上がるには、語彙や文法だけでなく「まとまった内容を英語で考える」経験が必要になります。英検で準2級から2級の間に壁を感じるお子様が多いのも、この段差と重なっています。

小学生の英検・CEFRの目安 — 何年生でどのレベルか

「小学3年生なら何級が普通ですか」というご質問をよくいただきますが、正直にお伝えすると、学年で決まる標準値はありません。 英語力は学年ではなく、それまでに英語に触れてきた時間の総量と質で決まるからです。同じ小学3年生でも、幼児期から英語環境で過ごしてきたお子様と、小学校の外国語活動が初めての英語というお子様では、到達しているレベルが2〜3段階違うことは珍しくありません。

そのうえで、参考になる目安を2つ挙げます。

ひとつは、日本の学習指導要領との関係です。文部科学省は、小学校卒業時点で英検3級程度、中学校卒業時点で英検3級〜準2級程度、高校卒業時点で準2級〜2級程度を政策上の目標として示してきました[5]。これは「学校の授業だけで到達を目指す水準」なので、家庭やスクールで英語に触れているお子様であれば、これより先に進んでいることは十分にあり得ます。

もうひとつは、英国の学年制度と対応づけたケンブリッジの教材体系です。Cambridge Global Englishなどのケンブリッジ教材は、英語を第二言語として学ぶ子ども向けに、Stage 1(5〜6歳)から Stage 6(10〜11歳)まで学年ごとに設計されており、各Stageの到達目標がCEFRに沿っています6。この設計を使うと、「英語で学ぶ環境に週2回以上通った場合」の一つの目安が描けます。

学年(日本)学校の授業のみの場合の政策目標[5]英語で学ぶ環境に継続して通った場合の目安(LOAの実績ベース)※
小1〜小2(外国語活動は小3から)英検5〜4級・Pre-A1〜A1
小3〜小4外国語活動(聞く・話す中心)英検3級〜準2級・A1〜A2
小5〜小6教科としての英語(小学校卒業時に3級程度)英検準2級〜2級・A2〜B1

右列はLOAのレベル体系(後述)における各Levelの目安であり、必ずこの水準に到達することを保証するものではありません。お子様の学習歴によって前後します。

教育に携わる立場として、「◯年生で◯級が当たり前」といった言い方は避けたいと考えています。大切なのは、今のお子様がどのレベルにいて、次の段階に上がるために何が足りないのかを、共通の物差しで把握できることです。CEFRはそのためにあります。

「級を取る」と「その言語で学べる」は別の力

英検やケンブリッジ英語検定は、お子様の成長を確かめるマイルストーンとして価値があります。ただ、ひとつ気をつけたいのは、試験に合格することと、その言語で学べることは同じではないという点です。

トロント大学のジム・カミンズ名誉教授は、言語の力を2つに分けて考えました。日常会話で使う言語の力(BICS:基本的対人伝達能力)と、教科の学習で必要になる抽象的な言語の力(CALP:認知・学術的言語能力)です7。前者は比較的早く身につきますが、後者は「英語で理科の実験結果を説明する」「英語で算数の文章題を解く」といった経験を通じて、時間をかけて育ちます。

英検の級で言えば、A2(準2級)まではBICS寄りの力で到達できる部分が大きいのに対し、B1(2級)以上ではCALP、つまり「英語で考えて説明する力」が問われはじめます。前の章で触れた「A2からB1への段差」の正体は、ここにあります。

だからこそ、試験対策だけを積み上げるのではなく、英語を道具として教科を学ぶ経験を並行して持つことが、結果として級の壁を越える近道になります。バイリンガル教育の考え方については、 「バイリンガル教育とは?メリット・デメリットと家庭の工夫」で詳しくご紹介しています。

Laurus Online Academyのレベル体系 — 英検・CEFR・学年の早わかり表

Laurus Online Academy(LOA)は、東京で25年にわたりインターナショナルスクールを運営してきたローラスが、ケンブリッジ国際教育(Cambridge International Education)のカリキュラムに基づく授業をオンラインで提供するプログラムです8。英語・サイエンス・算数の3教科をすべて英語で学び、あわせてケンブリッジ英語検定(A2 Flyers → A2 Key → B1 Preliminary)の対策クラスも開講しています。

LOAでは、Cambridge University Press公式教材を使い、FoundationからLevel 7までの8段階でクラスを編成しています。各Levelは、英国の学年制度・日本の学年・英検・CEFRに次のように対応しています8

レベル/使用教材目安年齢学年(日本)英検・CEFRの目安
Foundation/Jolly Phonics3〜5歳年中〜年長英検対象外・Pre-A1以下
Level 1/Cambridge Book 15〜6歳K3英検5級以下・Pre-A1
Level 2/Cambridge Book 26〜7歳小1英検5〜4級・Pre-A1〜A1
Level 3/Cambridge Book 37〜8歳小2英検4級・A1
Level 4/Cambridge Book 48〜9歳小3英検3級〜準2級・A1〜A2
Level 5/Cambridge Book 59〜10歳小4英検準2級・A2
Level 6/Cambridge Book 610〜11歳小5英検準2級〜2級・A2〜B1
Level 7/Cambridge Book 711〜12歳小6英検2級・B1

年齢は英国の学年制度に基づく目安です。最適なスタートレベルは、入学前のカウンセリングとレベルチェックで一緒に決めます。

この表の使い方は、シンプルです。お子様が今持っている英検の級(またはCEFR)から、対応するLevelを探す。 たとえば「英検4級に合格したばかり」ならLevel 3前後、「準2級を持っている」ならLevel 5前後が出発点の候補になります。学年ではなくレベルでクラスを決めるので、小学2年生でLevel 4に入ることも、小学5年生でLevel 2から始めることもあります。

LOAの授業で英語が「試験のための科目」に留まらないのは、同じLevelの教材で理科や算数も学ぶからです。Level 4のGlobal Englishで学ぶ語彙や文構造が、同じLevelのScienceで実験の観察を書くときに使われる——この往復が、前の章で触れたCALP(英語で学ぶ力)を育てます。

また、各学期の終わりには期末評価と修了証があり、CEFRに沿って「次はどのLevelへ進むか」を明示します。英検を受けるかどうかにかかわらず、お子様の現在地と次の一歩が、共通の物差しで見えるようになっています。

Laurus Online Academyのコース・レベル表を見る →

まとめ

英検・CEFR・ケンブリッジ英語検定は、別々の物差しではなく、CEFRという共通の目盛りの上に2つの試験が乗っている関係です。英検協会の公式対応では、5級〜3級がA1、準2級がA2、2級がB1にあたり、小学生期の英語学習はこのPre-A1〜B1の範囲で進みます。

学年で「標準の級」を決めることはできませんが、英語で学ぶ環境に継続して通った場合、小学校卒業までにB1(英検2級)が見えてくる設計は現実的なものです。そして、A2からB1への壁を越える鍵は、試験対策そのものよりも、英語を道具として教科を学ぶ経験にあります。

LOAでは、無料のグループ体験レッスンとカリキュラムセミナーを開催しています。お子様の現在のレベルを一緒に確認し、次の一歩をご提案しますので、お気軽にお申し込みください。

Q&Aよくある質問

9件

Common European Framework of Reference for Languages(ヨーロッパ言語共通参照枠)の略です。欧州評議会が定めた、外国語の運用能力をA1〜C2の6段階で表す国際的な枠組みで、特定の試験ではなく「物差し」にあたります1

英検協会の公式対応では、2級はB1にあたります2。ケンブリッジ英語検定ではB1 Preliminaryが同じレベルです。身近な話題について筋道を立てて話し、書ける段階です。

A2にあたります2 。2025年度に新設された準2級プラスは、A2の上位からB1の手前に位置づけられています。ケンブリッジ英語検定ではA2 Key for SchoolsやA2 Flyersが対応します。

「実用英語技能検定」です。公益財団法人日本英語検定協会が実施しています2

目的によって異なります。「英検」は、日本国内の中学校や高校への入学試験、あるいは学校の評価を重視するご家庭に適しています。一方、「ケンブリッジ英語検定」は、海外への進学やインターナショナルスクールへの編入、あるいは有効期限のない国際的な資格を重視するご家庭に適しています。どちらもCEFRに準拠しているため、一方の成績をもとに他方のレベルを推測することも可能です。

決まりはありません。多くのお子様は5級または4級から始めますが、英語環境で学んできたお子様は3級や準2級から受けることもあります。まずCEFRで現在地を確認し、無理なく合格できそうな級から受けると、お子様の自信につながります。

CEFR自体は試験ではないため、CEFRに対応づけられた試験(英検、ケンブリッジ英語検定など)の結果から判断します。LOAでは入学前のレベルチェックと学期ごとの評価で、CEFRに沿った現在地をお伝えしています8

可能です。ただし2級(B1)では「英語で考えて説明する力」が問われるため、単語や文法の暗記だけでは越えにくい壁があります。英語で教科を学ぶ経験を並行して持つことが、遠回りのようで近道になります。

おおよそ、英検5〜4級がLevel 2、4級がLevel 3、3級〜準2級がLevel 4、準2級がLevel 5、準2級〜2級がLevel 6、2級がLevel 7の目安です8 。実際のクラスは、カウンセリングとレベルチェックで決めます。

次のページ
次のページ

おうち英語とは?始め方と教室を併用するメリット